三大疾病という言葉をご存知でしょうか?

保険の営業マンが説明トークでよく用いる言葉ですね。

三大疾病とは日本人の死亡順位のワースト3をしめる病気をいい「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」をいいます。

今回はこの三大疾病にも含まれる心臓の病気(以下、心疾患といいます)について説明させて頂きます。

障害年金は急性心筋梗塞に限らずその他の心疾患も条件にあえば対象となってきます。

それぞれの病気に沿った障害年金の認定基準を分かりやすく解説します。

心疾患の種類とは?

障害年金の対象となる心疾患とは心筋梗塞のような心臓の病気だけでなく循環器疾患などの血管の病気も対象となります。

なお、障害年金では心疾患を以下の6パターンに分類されています。

ちなみに、直接的な心疾患ではない「肺血栓塞栓症(はいけっせんそくせんしょう)、肺動脈性肺高血圧症」も心臓の状態との関わりが深いことから、心疾患による障害として認定を行います。

あなたはどのパターン?

障害年金上、心疾患は6つのパターンに分類されることはお伝えしました。

ご自身の傷病が、心疾患の6つのパターンのいずれに該当するのか、次の表でご確認ください。

この6つの分類はさらに細分化され、それぞれ認定基準も異なります。

そこで、心疾患で障害等級認定されるためにはどのような点がポイントとなるかをまとめてみましたのでご覧ください。

 

心疾患による認定日

障害年金の請求は認定日以降でなければ提出する事ができません。

認定日とは原則的には初診日から1年6ヶ月後の日を言います。

ただし、「ペースメーカー、ICD、人工弁を装着した場合」は、それらを装着した日が認定日となりますので、初診から1年6ヶ月が経過していない場合であっても請求が可能となります。

もしすでに手術を行ったけど、1年6ヶ月を待っているという方がおられましたら、1日も早い申請をオススメします。

 

心疾患の認定基準のポイント

認定基準を理解するためには、以下の3つのポイントがあります。

障害年金では、心疾患について「さまざまな症状を総合的に判断して認定すること」になっているため、さまざまな事柄を考慮する必要があります。

心疾患の症状は多岐に渡るため考慮すべき事項も多く、障害年金の認定基準も複雑です。

そのため、つぎから”認定基準を理解するうえでポイントとなる3つの事項”を詳しくご説明したいと思います。

ポイント1 臨床所見

自覚症状 他覚所見
動悸  無・有・著 チアノーゼ 無・有・著
呼吸困難 無・有・著  浮腫 無・有・著 
息切れ 無・有・著   頚静脈怒張 無 ・ 有 
胸痛 無・有・著  ばち状指 無 ・ 有 
無・有・著  尿量減少 無 ・ 有 
無・有・著   器質的雑音 無 ・ 有 
失神 無・有・著   Levine

臨床所見は「自覚症状や他覚症状」のことを指し、各心疾患の種類ごとに異なります。

障害年金用の診断書には「臨床所見を記載する欄」が設けられております。

障害年金ではそれぞれの臨床所見が認められるか否かも、審査の際に考慮されるため、重要なポイントです。

※自覚症状・・・患者が自身の感じている症状のことをいいます。

※他覚症状・・・医師が診察・問診などを通して得た客観的な症状のことをいいます。

 

 ポイント2 異常検査所見

区分 異常検査所見
A 安静時の心電図において、0.2mV以上のSTの低下もしくは0.5mV以上の深い陰性T波(a VR誘導を除く。)の所見のあるもの
B 負荷心電図の(6Mets未満相当)等で明らかな心筋虚血所見があるもの
C 腹部x線上で心胸郭係数60%以上又は明らかな肺静脈性うっ血所見や間質性肺水腫のあるもの
D 心エコー図で中等度以上の左室肥大と心拡大、弁膜症、収縮能の低下、拡張能の制限、先天性異常のあるもの
E 心電図で、重症な頻脈性間旗除脈性不整脈所見のあるもの
F 左室駆出率(EF)40%以下のもの
G BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)が200pg/ml相当を超えるもの
H 重症冠動脈狭窄病変で左主幹部50%以上の狭窄、あるいは、3本の主要冠動脈に75%以上の狭窄を認めるもの
I 心電図で陳旧性心筋梗塞所見があり、かつ、今日まで狭心症状を有するもの

一般的に検査所見は「検査でわかる情報」を指します。

そして「異常があった検査結果を異常検査所見」といいます。

臨床所見は、問診や診察などで得る情報ですが、検査所見は「検査の結果」であることから、患者の状態を知るうえでとても信頼できる情報といえます。

検査所見は非常に明確に症状が確認できることから、障害年金の審査の際にも特に重要視されています。

 

 ポイント3 日常生活能力

区分 一般状態
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの(例えば軽い家事、事務など)
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

さらに障害年金の審査を行ううえでポイントとなるのが「日常生活能力」です。

日常生活能力とは「日常生活を送るための能力」のことをいいます。

障害年金の審査では、心疾患があることによって「どのくらい日常生活に支障をきたしているか」が考慮されます。

日常生活能力は、診断書内にある一般状態区分表を用いて程度を判断され、患者の話や検査結果等をふまえて医師が記載します。

 

※補足※
「一般区分表」は、身体障害者手帳を取得する際の身体活動能力にあてはめることも可能です。
すでに手帳をお持ちの方は、次の表も参考にしてください。

区分 身体活動能力
 → 6Mets以上
 → 4Mets以上 6Mets未満
 → 3Mets以上 4Mets未満
 → 2Mets以上 3Mets未満
 → 2Mets未満

※ 身体障害者手帳の認定基準は、平成26年4月から変更されています。それ以前に取得された方はご注意ください。

 

心疾患による障害認定基準

本来は上記項目で記述されたパターンごとに分類したそれぞれの認定基準があります。

しかし、それぞれの基準が非常に複雑で、理解するには段階を踏む必要があります。

そこで、今回はわかりやすくご説明するためにまず「全てに共通する基準」をご案内します。

下記の表をご覧ください。

1級 長期の療養が必要な状態であり、その程度が他人の援助を受けなければほとんど自分の身のまわりのことができない程度
2級 日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度
3級 労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度

これは、すべての心疾患に共通する基準です。

どの心疾患であっても「認定される=上記基準を満たしている」ことになります。

これまでご説明した3つのポイントをふまえたご理解いただいたうえで、つぎに心疾患の6パターンごとの認定基準をご案内いたします。

 

弁疾患の認定基準

弁疾患に含まれるもの

人工弁、弁膜症」など。

弁膜症とは?

心臓は四つの部屋からなっています。右心房、右心室、左心房、左心室です。

血液は心臓の四つの部屋を順番に流れていくのですが、一方向に流れる必要があるために、各部屋と部屋の間に逆流を防ぐ弁がついています。

右心房と右心室の間が三尖弁(さんせんべん)、右心室と肺動脈の間が肺動脈弁、左心房と左心室の間が僧帽弁、左心室と大動脈の間が大動脈弁です。

これらの弁がなんらかの原因によって調子が悪くなった状態を弁膜症と呼んでいます。

【引用:国立循環器病研究センター

人工弁とは?

重症の弁膜症では、内科的治療をいつまで続けても悪化こそすれ、治ることはないので、外科的治療が必要になります。

外科的治療は大きく分けて、傷んだ自分の弁を修復して温存する弁形成術と、人工の弁で置き換える弁置換術があります。

人工弁には生体弁と機械弁の2種類があります。

【引用:国立循環器病研究センター

 

 

心筋疾患の認定基準

心筋疾患に含まれるもの

肥大型心筋症」など

肥大型心筋症とは?

心筋症は、「心筋そのものの異常により、心臓の機能異常をきたす病気」ですが、そのうち、肥大型心筋症は、心肥大をおこす原因となる高血圧や弁膜症などの病気がないにもかかわらず、心筋の肥大(通常左室、ときに右室の肥大)がおこる病気で、左室心筋の異常な肥大に伴って生じる、左室の拡張機能(左房から左室へ血液を受け入れる働き)の障害を主とする病気です。

本症の心肥大は、通常その分布が不均一であることが特徴的で、肥大の部位・程度や収縮の程度などにより収縮期に左室から血液が出ていく部位(流出路)が狭くなる場合があり、そのような場合は閉塞性肥大型心筋症と呼ばれます。これに対する非閉塞性肥大型心筋症の他、心尖部肥大型心筋症、心室中部閉塞型心筋症、拡張相肥大型心筋症などのタイプに分類されます。

【引用:難病情報センター/肥大型心筋症

 

虚血性心疾患の認定基準

虚血性心疾患に含まれるもの

心筋梗塞、狭心症」など

虚血性心疾患とは?

心臓は1日に約10万回も収縮・拡張を繰り返し、全身に血液を送り出すポンプの役割をしています。この収縮・拡張する心臓の筋肉(心筋)に、酸素や栄養を含む血液を送り込んでいるのが、心臓のまわりを通っている冠動脈という血管です。
虚血性心疾患とは、この冠動脈が動脈硬化などの原因で狭くなったり、閉塞したりして心筋に血液が行かなくなること(心筋虚血)で起こる疾患です。

【引用:公益財団法人 日本心臓財団

心筋梗塞とは?

・胸の中央、または左胸部に鉛のかたまりをのせたような重苦しい強い痛みです。

・焼けつくような激しい痛みで、肩や背中、首などにも痛みが放散します。

・(狭心症とは異なり)30分以上長く続くのが特徴です。

・冷や汗や吐き気、呼吸困難を伴うことがあります。

心筋梗塞は、冠動脈の血流がほとんど止まって通じなくなり、酸欠と栄養不足から、心筋の一部が壊(え) 死(し) するほど悪化した状態をいいます。

【引用:国立循環器病研究センター/[92] 心筋梗塞が起こったら】

 

難治性不整脈の認定基準

難治性不整脈に含まれるもの

障害年金で弁疾患に含まれるものとしては「ペースメーカー、ICD」など

ペースメーカーとは?

ペースメーカーは、発振器(電池と電気回路を組み合わせたもの)、とこれに接続した細い電線(リード線)で構成されたものです。電線の先を心臓に取り付けて発振器と電線を接続すると、発振器から一定のリズムで心臓に電気刺激が伝わり心臓が拍動する仕組みになっています。

基本的には脈拍の遅い病気を持った方の治療に使用します。発振器の大きさは大体20gくらいで、手のひらに乗るサイズです。ペースメーカーの電池の寿命は、病気の状態やペースメーカーの種類により異なりますが、大体5~10年ぐらいです。電池の寿命がくれば交換が必要となります。

【引用:大阪医科大学 外科学講座 胸部外科学教室 ペースメーカーって、何?より】

ICDとは?

植込み型除細動器(ICD)は、命に関わる不整脈を治療するための体内植込み型装置です。

不整脈が起こらないように治療するものではなく、常に心臓の脈を監視し、命に関わる不整脈の発作が出た場合にすみやかに反応して、電気ショックを発生させてその不整脈を退治し、発作による突然死を防いでくれる装置で、一般的にICD(Implantable Cardioverter Defibrillator)と呼ばれています。

ICD本体とこれに接続した細い電線(リード線)で構成されたものでペースメーカーとよく似たものですが、使用目的と働きが違います。

電線の先を心臓に取り付けてICDの本体と電線を接続することで心臓の脈を監視し、命に関わる不整脈が起こった場合に本体からの電気刺激を心臓内に伝えることにより治療を行う仕組みになっています。

【引用:大阪医科大学 外科学講座 胸部外科学教室 植込み型除細動器(ICD)って、何?より】

 

大動脈疾患の認定基準

大動脈疾患に含まれるもの

胸部大動脈解離、胸部大動脈瘤、人工血管、ステントグラフト」など

ステントグラフトとは?

ステントグラフトとは金属の骨格構造を持つ特殊な人工血管です。

【引用:慶應義塾大学病院 心臓血管低侵襲治療センター 大動脈ステントグラフトより】

大動脈解離とは?

大動脈の血管壁は、内膜、中膜、外膜の3層構造となっています。

大動脈解離ではこの血管壁に亀裂が生じ、内膜から中膜の一部までが剥がれた(解離した)状態を言います。

亀裂部から血液が血管壁に流れ込み、大動脈解離が広がっていきます。

本来の血管腔を真腔、大動脈解離によってできた腔を偽腔と呼びます。

大動脈解離が起こると偽腔が拡大し、胸部、腹部大動脈から枝分かれする動脈を圧迫し、大切な臓器への血流の障害(虚血)を引き起こすことがあります。

慢性に経過すると解離によって弱くなった大動脈血管壁の部分が拡大し大動脈瘤を生じることがあります。

【引用:大阪医科大学 外科学講座 胸部外科学教室 大動脈疾患より】

 

先天性疾患の認定基準

先天性疾患に含まれるもの

心臓移植、人工心臓、CRT、CRT-D、重症心不全」など

CRTとは?

心臓再同期療法(Cardiac Resynchronization Therapy, CRT)とは重症心不全に対する新しいペースメーカー療法で、ペースメーカーを使って心臓のポンプ機能の改善をはかる治療方法です。本来のペースメーカーの治療は脈拍の遅い病気をもった患者さんに対して行う治療方法ですが、心臓再同期療法(Cardiac Resynchronization Therapy, CRT)は脈拍の遅い患者さんに対する治療法ではなく、心臓のポンプ機能(特に左心室)に何らかの障害をもった患者さんに対するペースメーカー療法です。

【引用:大阪医科大学 外科学講座 胸部外科学教室 CRTとはより】

重症心不全とは?

心臓は血液を全身に送り出すポンプの働きをしています。

心臓のポンプ機能が低下することにより、全身に血液が十分送ることができない、全身からの血液が心臓に十分に返ってこられないため、全身に体液が溜まってしまう状態(うっ血)を心不全といいます。

心不全の原因としては、虚血性心疾患、弁膜症、先天性心疾患などが挙げられます。心不全の治療としては、まず薬物療法、非薬物療法(ペースメーカー植込み)などの内科的治療や外科的治療(冠動脈バイパス術、弁形成術など)があります。

しかしこれらの治療で効果が得られないような重症心不全に対しては心臓移植や補助人工心臓装着が残された治療法になります。

【引用:日本胸部外科学会 重症心不全とは?より】

このほかに日本年金機構が発表している心疾患による障害認定基準も参考にしてみてください。

 

障害年金の請求の注意点


心疾患で障害年金の請求には、必ず心電図のコピーが必要となります。

診断書にある心カテーテル検査等においては、患者負担の大きい検査は必須とされておらず、

過去に行った検査結果の参考記載でも構いません。

診断書の記載を依頼する際には、心電図のコピーも忘れずに手配をしておきましょう。

 

心疾患による受給事例

つぎに、実際に当事務所であったご相談事例を紹介していきます。

心疾患の中でもよくご相談いただく内容を中心に掲載していきます。

ご自身の状況と照らし合わせて、ご覧ください。

ペースメーカーによる事例

 

年齢:43歳

性別:男性

病名:狭心症、心筋梗塞によるペースメーカー装着

結果:約3年間の遡って受給 + 障害厚生年金3級

詳しい内容

40歳の時に20年間、勤めた会社を退職。
その後、すぐB社に再就職が決まったのですが、入社前の健康診断にて狭心症、心筋梗塞がみつかり、即ペースメーカーを装着する事となりました。
ペースメーカー装着後、職場へ復帰。
現在は、就労しつつ趣味のウオーキングも楽しんでいます。

ポイント

今回のケースは確かにパッと見ただけでは障害年金が受給できないケースです。

ご相談者さまも入院中にペースメーカーも障害年金の対象となる事を知り、年金事務所に相談に行ったのですが窓口で「ペースメーカーは障害年金3級なので、初診日が国民年金では受給ができません」と告げられ諦めていたそうです。

その約3年後、別疾病で障害年金を受給した友人からの紹介で当事務所へご相談に至りました。

当事務所では「本当に初診日はA社~B社の間なのか?」という点に着目してヒアリングを実施したところ、A社を退職する2ヶ月ほど前に強い背中の痛みで整形外科を受診した事がある事がわかりました。

整形外科ではレントゲン検査を行いましたが異常はないと診断されたとのことです。

ひどい肩こりと間違えて見過ごされる事もよくあるのですが、心筋梗塞では病気の前触れとして、左肩や背中に強い痛みといった異常が現れる事があります。
この病気の前触れのことを前駆症状といいます。

障害年金ではこの前駆症状での病院の受診も初診日として考えられます。

初診日について詳しくは障害年金の初診日について詳しく解説します!をご覧ください。

そこで、初めて病院へ行った整形外科を初診として障害年金の請求を行ったところ、見事に約3年間の遡りも認められ、障害厚生年金3級の受給となりました。

心筋梗塞による事例

年齢:45歳

性別:女性

病名:心筋梗塞

状態:バイパス手術、めまい、息切れ、倦怠感

結果:申請した月の翌月から障害年金受給(3級認定)

詳しい内容

発病当時、会社に勤務し営業職と担当。営業ということもあり、ストレスも大きかった。ストレス発散のため、たびたび暴飲暴食をすることあり、もともと高血圧で肥満を指摘されていた。
2年前、激しい胸痛、息切れ、呼吸困難を起こし救急搬送され、そこで、心筋梗塞と診断。
これまで、自覚症状がなかったせいか、心臓の機能がかなり衰えており、バイパス手術を行いましが、その後も、息切れ、倦怠感、めまいなどの症状を有し、労働はもとより、家族の援助なしでは、日常生活が送れない状態となりました。

ポイント

今回のケースは、前述のケースと同様に筋梗塞での障害年金申請となりますが、”いつの時点が初診日なのか”ということが重要になってきます。

もともと高血圧を指摘されていましたが、高血圧は前回のケースと異なり、心筋梗塞の前駆症状(病気の前触れのこと)とは判断されません

これを、障害年金上では「相当因果関係なし」と言います。

※相当因果関係に関する詳しい説明はコチラ⇒≪相当因果関係とは何か?

もちろん、一般的に「高血圧は心筋梗塞を発症しやすい」と言われており、一見すると「高血圧と診断された病院=初診病院」とも考えられます。

しかし、障害年金の申請では、一般的な考え方ではなく、独自のルールが存在します。

そのため、初診病院を判断するのは難しく、誤って申請してしまうケースもよくあります。

そこで、ご自身の初診日について”いつの時点が初診日なのか”がわからない場合は、専門家にご相談ください。

 

狭心症による事例

年齢:50

性別:女性

病名:狭心症

状態:動悸、息切れ、むくみ、倦怠感、狭心痛、冠動脈の狭窄

結果:申請した月の翌月から障害年金受給(3級認定)

詳しい内容

仕事で重い荷物を持ったり、坂道を上がった際に、突然、胸痛に襲われることが多々あったが、少し休むと症状は治まった。
また、少し動いたり、お風呂に入ったりすると症状が起こるので、いつものことだと思い、特に気にしていなかった。
その後、倦怠感に加え、時間帯や運動量に関わりなく、階段を上っただけで、動悸、息切れ、胸痛などの発作が、頻繁に起きるようになり、同時に、発作の時間も長くなってきたため、病院を受診したところ、狭心症と診断される。
歩行や身の回りのことはできるが、肉体労働には制限あり。仕事は軽作業ならば可能。

 

拡張型心筋症による事例

年齢:55歳

性別:男性

病名:拡張型心筋症

状態:動悸、息切れ、倦怠感、階段の上り降りによる激しい息切れ、心不全の病状

結果:申請した月の翌月から障害年金受給(3級認定

詳しい内容

会社の健康診断を受けた際に、胸部X線の再検査が必要と通知を受ける。その後、呼吸困難、動悸、倦怠感などの症状が安静時にも現れはじめ、心不全を起こすようになる。
退院後も上記の症状の他、階段の上り降りをすると、激しい息切れを起こす状態にあり、無理はできない。
良くなる見込みは不明。
歩行や身の回りのことはできるが、部分的に援助が必要。労働は軽作業もやや困難。

 

よくある質問

Q.ペースメーカーを装着した状態で働いています。この場合でも障害年金はもらえますか?

A.もらえる可能性があります。

人工弁、ペースメーカー、ICDを装着された方の中でも特に多い誤解ポイントです!

認定基準によると、これらの手術を行った場合は障害等級3級以上として認定されます。

初診日が厚生年金に加入している場合には障害年金を受給できる可能性がございます!

Q.複数の人工弁を装着した場合、等級は上がりますか?

A.原則3級のままです。
人工弁の装着は障害3級となります。

また、複数の人工弁を装着した場合であっても原則3級となります。

Q.心房細動は何級相当ですか?

A.原則認定の対象となりません。

心房細動は、一般に加齢が進むにつれ、次第に増える不整脈とされています。

心房細動だけでは認定の対象とはなりませんが、その他の症状が有る場合には障害年金の対象となる可能性があります。

Q.初診日が国民年金でペースメーカーを装着しましたが障害年金は受給できますか?

A.原則認定の対象となりません。

ペースメーカーは原則3級とされています。

そのため、初診日が厚生年金でなければ障害年金の受給はできません。

しかし、検査によりその他の症状が認められる場合については2級として認定される可能性もあります。

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