障害年金の請求の方法は、いくつかの種類があります。
それぞれを簡単にご説明していきますので、ぜひご覧ください。
【1】障害認定日請求
原則として「初診日から1年6ヶ月経過した日」を、障害認定日と言います。
障害認定日請求とは、障害認定日時点の診断書を取得し、その障害認定日から1年以内に請求することです。 |
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Q.1必要な診断書は?
原則として障害認定日から3ヶ月以内の診断書が必要となります。
Q.2いつ分から年金が貰える?
障害認定日から受給権が発生します。
【2】遡及(そきゅう)請求
初診日から1年6ヶ月経過した日である、障害認定日時点に請求されなかった場合、障害認定日から1年以上経過した後で障害認定日時点に遡って(さかのぼって)請求することです。 |
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Q.1必要な診断書は?
原則として①障害認定日から3ヶ月以内の診断書と②請求時点での診断書の計2枚が必要となります。
Q.2いつ分から年金が貰える?
障害認定日から受給権が発生します。
(!)年金が貰える期間
障害年金の支給は障害認定日の翌月分からとなりますが、遡及による支給は時効の関係から5年分までとなります。
【3】事後重症(じごじゅうしょう)請求
初診日から1年6ヶ月を経過した日である、障害認定日時点には障害等級に該当していなかった場合、その後65歳に達する日の前日までに障害が悪化し、障害等級に該当する状態に至った場合、請求することができます。
障害認定日時点で医療機関を受診されていなかったり、当時の診断書が保管されていない場合など、障害認定日時点における診断書が取得できない場合、通常、事後重症による請求となります。 |
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Q.1必要な診断書は?
請求日時点の診断書が必要となります。
Q.2いつ分から年金が貰える?
請求日から受給権が発生します。
Q.3請求期限はあるの?
原則として、65歳に達する日の前日までに、請求する必要があります。
【4】はじめて2級
2級以上の障害に満たない状態にあった方が、新たな傷病(これを”基準傷病”といいます)が発生し、65歳に達する日の前日までの間に、基準傷病による障害と前の障害を併せると、2級以上等の障害に該当する場合に請求できます。 |
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Q.1必要な診断書は?
傷病①、②のそれぞれ請求日時点の診断書(2枚)が必要になります。なお、障害の種類によってはさらに複数枚の診断書が必要となることがありますのでご注意ください。
Q.2いつ分から年金が貰える?
請求日から受給権が発生します。
Q.3請求期限はあるの?
請求期限はとくにありません。ただし、65歳の誕生日前日までに「等級を満たす程度の障害状態であること」が証明できれば、OKです。
Q.4老齢年金との関係は?
すでに老齢年金を受け取っている方が請求する場合は、調整され「減額」または「受給できない」ことがあります。請求する前に年金事務所や専門家に相談することをおススメします。
【5】20歳前障害
20歳前で年金に未加入であった期間に初診日のある傷病により(学生時代など)、一定の障害状態にある方が、20歳に達した日(障害認定日が20歳以後の場合はその障害認定日の時点)、障害等級の2級以上に該当する場合請求できます。 |
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Q.1必要な診断書は?
原則として20歳に達した日(障害認定日が20歳以後の場合は障害認定日)から3ヶ月以内の診断書が必要となります
Q.2いつ分から年金が貰える?
20歳に達した日(障害認定日が20歳以後の場合は障害認定日)受給権が発生します。
[ポイント]
20歳前でも厚生年金に加入していた(高卒で働いていた)ときに、障害の対象になった場合、障害厚生年金の対象となります。
なお、20歳前障害には一定以上の所得がある場合には制限が行われます。
⇒詳しくはコチラをご覧ください。
まとめ
これまで障害年金の請求方法をご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?
「請求方法が複数あることを初めて知った」という方も多かったのではないでしょうか。
請求方法によって必要な書類なども変わってきますので、わからない時はぜひご相談くださいね。